インターン・シップ

PC入力していた書類に目を落としたら


「あ、判子ないじゃん」

社長の判子がぬけてた。

判子もらいに上行くの面倒だけど…行かなきゃダメだよねぇ~…。


重い腰を上げ、判子をもらいに社長の部屋へ。


2階に通じる階段をのぼりはじめたら、調度今から行く社長の部屋の扉が開く音がして顔をあげた瞬間…


急に世界がグニャグニャと歪み、みるみるうちに目の前が真っ暗に…。


そんな薄れ行く意識の中で、最後に聞こえてきた声は


「サツキっ!!」


初めて名前を呼んでくれた、社長の声だった―――。
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