インターン・シップ

―――…ほらね。
こうやって去ってく背中を見送るしかないんじゃん、私。


つい何時間か前に走り去るタクシーを見送りながら思ってたことが、こんなにも早く現実のものになるなんて…皮肉だ。


叩かれた頬は今だにジンジンと痛くて、押さえてた手にポツリ…と水が一滴流れ落ちた。


……えっ、雨!?


天気にまで見放されたかと、嘆きながら空を見上げれば…雨も流れ星も降ってきそうにない夜空。


…だよね、雨が温かいわけないもんね。
いくら都会とはいえ、雨は冷たいもんだ。


じゃあ、これは……?


あぁ…、
私…泣いてるんだ―――。
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