氷の上のプリンセス
足が動かなくて、右腕の力だけで体を引きずり、お姉ちゃんの元へいく。
『お姉ちゃんっ!お姉ちゃんっっ!!』
何度も叫んでいるのに、お姉ちゃんの目は開かない。
それでもあきらめないで、再び叫びながら、お姉ちゃんの体を何回か揺らす。
「み……の…り?」
『お姉ちゃんっ!!!!
大丈夫!?』
私は、右腕でお姉ちゃんの首の下に手を回して起き上がらせようとした。
その時、
生暖かい液体が手にまとわりつくのを感じ、私の体が凍りつき、冷や汗が尋常じゃないぐらいドッと出た。
血が………、こんなに……。
びっくりしたというよりも、怖くなってしまって声が出せずにいた。
「ハァ…、ハァ…。」
お姉ちゃんの苦しそうな息が聞こえる。
『お姉ちゃんっ!
誰かっ!
誰かいませんかぁぁ!?
』
私は、ふと我にかえり、叫んだ。
頭はパニクっていたけど、
人を呼ばなければならないとと、冷静な自分がいた。
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