ロデオ・カルテット─シールドロック─鳥籠編
スピカもその青年も少女とは初対面ではない。
迷わずに青年はサーベルを納め動けないスピカを抱き上げるとセスナに飛び乗った。
散らされた兵士達が、俊足でセスナに群がるのを振るい落として空へと浮上する。
「助かりました。
しかし、君は何故ここに」
剣士と呼ばれたヴォルラスが、血を袖で拭い聞いた。
少女は軽く首を振り、いつものようにわからないのと答えて、セスナを誘導する。
「副さんは、大丈夫なの」
「種の使いすぎです、多分、大丈夫ですよ」
「きんぴかに、探してこいって言われたの。
なんだか凄く焦ってたよ」
「そうですか、スピカさんだけ宿にと言いたいところですが、神官達に政府側だと気付かれてしまいましてね。
隊長さんも回収して一旦、外へ出て貰えませんか」
「やってみる」
少女はヴォルラスの提案にそれだけ言うと、彼が暴れているだろう場所へセスナを降ろした。
当然、兵士達の動きも彼の動きも止まる。
と、それを待ち構えて居たかのように女の高らかな声が上がり、セスナの足元中心に捕縛用の種陣が浮かんだ。
「うそっ」
種にそれなりの知識がある少女が、目を見開いた。
迷わずに青年はサーベルを納め動けないスピカを抱き上げるとセスナに飛び乗った。
散らされた兵士達が、俊足でセスナに群がるのを振るい落として空へと浮上する。
「助かりました。
しかし、君は何故ここに」
剣士と呼ばれたヴォルラスが、血を袖で拭い聞いた。
少女は軽く首を振り、いつものようにわからないのと答えて、セスナを誘導する。
「副さんは、大丈夫なの」
「種の使いすぎです、多分、大丈夫ですよ」
「きんぴかに、探してこいって言われたの。
なんだか凄く焦ってたよ」
「そうですか、スピカさんだけ宿にと言いたいところですが、神官達に政府側だと気付かれてしまいましてね。
隊長さんも回収して一旦、外へ出て貰えませんか」
「やってみる」
少女はヴォルラスの提案にそれだけ言うと、彼が暴れているだろう場所へセスナを降ろした。
当然、兵士達の動きも彼の動きも止まる。
と、それを待ち構えて居たかのように女の高らかな声が上がり、セスナの足元中心に捕縛用の種陣が浮かんだ。
「うそっ」
種にそれなりの知識がある少女が、目を見開いた。