最後の夏-ここに君がいたこと-
午前11時。

両選手達がピッチに現れた。

相手チームは青に白のラインが入ったユニフォーム、を着ている。

何だかユニフォームまで都会的で格好よく見えてくる。

陸たちは黒と白のボーダーのいつものユニフォームを着ていた。


「りーく! りーく!」


「ひろとぉぉお」


陸たちの登場と共にテンションも急上昇したのか、クラスの男子がものすごい勢いで叫んでいる。


「そんなに叫んで本番まで持つの……?」


怪訝な顔をした梢子が呟いたけれど、大声を出している男子たちには聞こえなかった様で、その後も叫び続けていた。

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