私に恋を教えてくれてありがとう【下】
嗚呼


なんて幼稚で単細胞なのだろう。





念仏のようにそう唱えて、痒くもない頭を



がりっと掻き



抜けた髪の絡みついた手を眺め溜息をつくと


春風に乗って


色気もなく家庭的で落ち着きのある


洗剤と太陽の匂いが華子の鼻先をくすぐった。




思わずぐるりを見渡した……



何故か


頬が……


胸が熱い。




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