愛のない世界
男から絶え間無く流れ続ける雫を、彩香は掌で拭った。


それでも溢れ続ける雫を、今度は唇で拭った。


しょっぱい味がした。

生きている味がした。


そう私達は、紛れも無く生きている…。



今、地球(ここ)で…





< 59 / 94 >

この作品をシェア

pagetop