Pinky2
「あいつ…あんな所で転けやがった!」


私達と一緒にクラスの応援をしていたさっ君が唖然とした表情で言った。



「あちゃー。あいつ、今日リレーメンバーの皆になんか言われるんじゃない?」

と、奈々が言う。


「えっ!?な、何で!?」

そんな皆からせめられるもんなん!?


「だって…、2位以内に入らないと、商品券なしだもん。」



「ええぇっ!?」


私は大声を出してしまった。

うそやん!

それじゃ、啓はもう商品券をもらえないってこと…?


さっき転けてしまった走者はやっぱり4位。


「ありえへーん…。」


あーあ。

やる気がでぇへんやん。

あんだけ頑張ったのに。



と、うつ向いて考えていると…


「あっ、ちょっ…美緒っ!!!」

奈々の声と同時に周りがまたざわめき始める。



「な…何!?」


気になった私は顔を上げた。


すると…


「うそ…やん。」


啓、風になったような速さで走ってる。

顔の表情はとても真剣だった。


わ…笑ってへん…。


いつもなら笑って楽そうに走ってるのに…!


「ほ…本気や。」


アンカーはコース3周。

毎年アンカーは最後ヘロヘロになってしまう。


「けいー!頑張れーっ!!美緒が見守ってるよー!!」


「えぇ!?ちょっ…奈々っ!?」

いきなり何言ってんねん!
恥ずかしい思いをしながら私は啓に再び視線を移した。



すると一周目ですでに3位と並んでいる。


あんなに差が広がってたのに…!

そして2周目に突入するの3位をぬかして2位もぬかして1位の後ろになった。


「すごいやん!すごすきやっ!!」


もう商品券もらえる!!


そしてラストパートにはいると啓はまた加速した。



あぁ!

1位や!!



パン!!



啓がゴールテープを突っ切った。


「1位やんけー!!」


隣にいるさっ君も大喜び。

私も一緒に喜んだ。



ありえへんくらい速い!

カッコよすぎやー!!
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