Pinky2
次の日の昼休み。


「啓ーっ!1年がお前呼んでるぞー!!」



私の隣でお弁当を食べていた啓はため息を付きながら、お箸を置いた。


「…いってくる。」


「…うん。」


モテすぎや…
行って欲しくない。


「おーい!啓ーっ!!!」


「わかったから。今行く!」

彼女いるんやけどなぁ。

私は教室から出ていく啓を見つめた。


しばらくして廊下から啓のイライラした声が響き渡った。


「なんでやねん!んなわけあるかっ!放せや!!!」


ビクッ!


私はビックリして持っていたお箸を落としてしまった。


「な…何?今の…。」


「何やろ…。」

「美緒、見に行こ!!」


へ!?

告白してる所なんて彼女に見られたくないやろし…。


「いいわ…。」


「何で?美緒は啓の彼女でしょ!見に行く義務があるの!」

結局、奈々に無理やり連れていかれた。

廊下の曲がり角で啓の背中が見えた。


近づくと、横顔も見えてきた。


「関係ないやんけ!」


啓の関係ない怒鳴り声しか私に響かない。


けど、私の足は止まってしまった。


私、何がしたいんやろ…?

彼女ってこういう時、どうすればええん?



ただうつ向いて考え込むばかり。


その隣で奈々は啓と相手の女の子の姿が見えていたんだろう。


「美緒…あれ…あの子って…。」


奈々は言葉を失いかけている。


私はその声に気づかず、絶えず啓の声だけが響いていた。


「放せや!…止めっ…」


啓の声が途切れた。


私はその瞬間、おもわず顔を上げた。


その目に飛び込んできた光景は─…



き…す………?


「鈴…ちゃん?」


「美緒っ!?…放せや!」


私に気づいた啓は慌てて鈴ちゃんの腕をはらった。


「え…何…して……。」


私…今どんな顔をしてるんやろ。


泣きそう?

怒ってる?




いや…私、

今きっと…
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