純恋
「‥貴仁ぉ‥ごめんねっ、ごめんね
赤ちゃん‥死んじゃったぁ」
あたしは溜まっていた涙を
次々に出して起き上がれない体を恨み
手だけで貴仁を掴んだ。
貴仁はあたしを上から優しく
優しくふわりと包んでくれた。
「紗瑛は悪くないから。」
貴仁はこの言葉を何度も繰り返し
子供をあやすように
あたしの頭を撫でてくれた。
あたしは貴仁の名前を
ずっと‥ずっと呼び続けていた。
そして泣き疲れたあたしは
いつのまにか眠りについていた。