ほっとちょこれーと *【完】

「違うよ」

「じゃあ……何?」

「暇つぶし」

「え?」

「こんなの暇つぶしに決まってるじゃん♪」


立ち上がった唯姉は振り返らずに部屋を出て行った。



暇つぶし……?





「あのぉ……先輩」



教室に残された翼とあたし



「なんでここに?」



恐る恐る話しかけてくる翼


「もしかしてお邪魔だった?」


トゲトゲな言葉



「いや……助かりました」


「ふーん」


トゲトゲトゲトゲ


「あたしね」

「………はい」

「もの凄ーく独占欲強いみたい」


腰が抜けちゃってる翼の真ん前に立つ。





「なんで2人きりでいるの?」


「……ごめんなさい」


「なんでキスしたの?」

「……ごめんなさい」



覆い被さるようにキスをする。



「翼はあたしのでしょ?」

「………はい」


ギュウって抱きつく。



「先輩 ギブ!!!」

「………っ」

「離れて ついでに今すぐ俺を1人にして!!!」

「………やだ」





「どうなっても知らないよ?まじで」

「好きにすればいい」



ここでできたら

ヘタレ返上してあげてもいいよ?



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