年上女ですが…それが何か???






あのクソガキが……






「帰国……子女?」



『うん、1年の途中から編入してきたんだって』



「……マジ?」



『なによぅ、沙穂は嘘つきじゃありませーん。
なんでもアメリカ生まれのアメリカ育ちらしいよ。
国籍は日本らしいけど』



「ほぇ〜、じゃあ、親はあっちの人?」



『どうなんだろ…
顔立ちは日本人っぽいし、ハーフとか……?』



「知らないんかい」



『だって月島先輩って謎の人なんだもん。
学校でもほとんど喋らないらしいし。
だから“孤高のプリンス”なんて呼ばれてるんだよ?』



「うっそだぁ!アイツお喋りじゃん!」



『……えっ…!? アキ姉、先輩と喋ったことあるの?』



「あ……」






し、しまったぁぁあ!!!
私としたことがついつい盛り上がって余計なこと言っちまったぁぁあ!!!






途端に焦り出す私を、『ねぇねぇねぇ!』と電話の向こうから沙穂が追い詰める。






ヤバイ……
こりゃ、上手く言い訳しなきゃ洒落になんないかもっ…!






「あ、いやー…、会話だけは聞こえてきてたからさ、昼間」






内心バクバクしながら、かろうじて私がそう言い逃れをすると、






『どんな内容だったか教えて!!』






あろうことか、さらに食いついてくる沙穂。






この小娘、マジでうぜぇよ……(泣)






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