フレテ




「まーえはしッ」






そう呼びながら俺は前橋を後ろから抱きしめた


俺の得意技


こうするとすぐだ


女なんか簡単だ


そう、前橋も同じだと…思っていたのに


前橋は意外な反応をした







「ちょッやだッッ離して!!」






前橋は俺の手を振り払い


すごいものを見たような目で俺を見た


そう、軽蔑したような目で






「…ま…えはし…?」






俺はもう冷静を失っていた


こんな女初めて見たし


内心本気で動揺していた







「…」





前橋は駆け足で教室の入り口までいった





< 5 / 176 >

この作品をシェア

pagetop