好きが止まらない
私の家が見えはじめた頃にいきなり先生は立ち止まって、手にもっていた袋からプリンを取り出した。

「今日はありがとう。シチュー、家に帰ってゆっくり食べるわ」
「なんで、プリンなの?」
「え...」

なぜ、そこで黙る?

「好きだから。俺が」
「あ、そうなんだ。かわいいね」
「女々しいだろ?」
「かわいいよ」

そこからはいつもの先生に戻って私を家まで送ってくれた。
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