白い鼓動灰色の微熱
もう少し傍において置きたかった。
 
せめてドライアイスを用意すればよかったな。
 
思いながら、土をかぶせていった。
 
ぎゅうぎゅうと押し付けながら埋めていったのだが、どうしても、咲の手の分だけ地面が盛り上がってしまう。
 
それでも、彩世にはなぜかそれを隠そうと言う気がなかった。
 
不自然に盛り上がったまま、穴埋めは終了させた。
 
彩世は今度はスコップをしまうために、持って立ち上がった。
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