白い鼓動灰色の微熱
「あら、ホントなんだから」
 
ちょっと怒った顔も、可愛い。

「そうじゃなくても冷え性なんだ。この間薬局に買い物に行ったら、女の子は足を冷やしたらいけないよって、漢方薬を売ってるおやじに言われたわ。そんなこといわれたって、せっかくの脚線美を、出したいじゃないの、ねえ?」
 
清香は笑っている。

どこまで本気で言ってるのか分からない。

でも、確かに脚線美を誇ってはいる。

足だけじゃない。

小さいながらにバランスの取れた、全体的にいいスタイルをしている。

「こんな所で綺麗なおみ足を出して、何をしてたの?」
 
訊くと、

「彩人の練習を見に来たの。でも、彩人途中で機嫌悪くなっちゃって」
 
珍しい。
 
彩世は思った。
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