白い鼓動灰色の微熱
中は外観からは想像もつかないほど、新しい今風の内装だった。

「うわ、綺麗ですね」

「そう?おじいちゃんが左官でね、この家を建てるときに監督して建てさせたものだからやたら丈夫な家で、外観を壊せなかったんだ。

だから内装だけ改築した」

六畳ほどの玄関ホールは、大理石張りで、オレンジ色の間接照明が、彩世たちを感知して灯っていた。
 
上に続く階段と、各部屋に続くドア意外、何にもない。
 
ごてごてと飾り立てるのが好きではない彩世の性格がうかがえる。

他の部屋もすべて、必要最小限のものしかなかった。

ただ、地下の彩世の大好きな空間意外は。
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