陽のあたる場所

ふわり

綺麗な花を
束ねた先に

それはあった

霧の晴れる様な
模様の空が
眩しい程に輝き
やがて
光の粒となる

そしてそれは
当たり前と似た感覚で
視界に浸透していく

交差が取り巻く人並みに
呑み込まれない様にと
作られた安全地帯

何故
そんなにも
膜を張って
人は生きていくのだろう

靴よりも
小さなヒヨコが
街を歩いている

それを上手く避けて
歩く人達

そんな風に
足元よりも
繊細な世界まで
見渡せる人に

私はなりたい……

ふわりと
ひとひらの羽根が
優雅に堕ちていく

さらりさらり
流されていくうちに

それは
綺麗な
静寂の星へと変化して

やがて
下限のない空へと
繋がっていくのだろう


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