ティアラ2
その日はあたしも少し反省した。彼が機嫌を損ねたのはあたしがゴネたせいでもあるんだろうな、と。

だから次の日から、文句を言うのはやめたの。あれだけ注目されているカメラマンなのだから、きっとスッピンでも素敵に撮ってくれる。そう思い、彼の腕を信じることにしたんだ。なのに……。


「いい加減にしてよ!!」
あの日から1週間がたった。
さすがに我慢の限界。

「なんなのいったい。何が不満なわけ!?」
あたしはすっくと立ち上がり、椅子に腰掛けた彼のそばへと歩いていく。

今日も透吾はカメラを触らなかった。

「初日にやる気あんのかって聞いたのはどちらさん!? あたしも含め……みーんな、あんたの機嫌に振り回されてんのよ!!」
< 396 / 527 >

この作品をシェア

pagetop