海の乙女
「はぁ…はぁ…!!」
いりくねった細い路地を抜けて行く。
もう二度と捕まりたくない…っ
そう自分に言い聞かせ、疲れきった脚を必死に動かした。
「きゃ!!」
その途中、地面に立たてらかされていた木材に足を引っかけ、派手に転んでしまった。
「いっ…」
あたしは立ち上がろうとすると、足に激痛がはしった。
転んだ際、運悪く足を捻ってしまったのだ。
石畳だったため足や腕にも擦り傷ができ血が滲んできていた。
痛みに耐えていると、後ろから兵の声が聞こえた。
痛む足を引きずりながらもなおあたしは逃げた。
逃げなければならなかった――
「はぁ…はぁ… !!」
いりくねった道の角を曲がり、走り抜けて行くとそこは…
「行き止まり…!」
ど、どうしよう…!?
あたしはあわてて道を引き返そうとすると…
「いたぞ!!」
「さぁ、もう逃げられないぞ!」
「!!」
いつの間に追いついたのか、後ろにはさっきの二人の兵士がいた。
兵は一歩ずつ、徐々にせまってくる。
あたしも後ずさるが、ついに背中に壁がぶつかり、後がなくなってしまった。