海の乙女
第五章 新事実

今日はロビンに頼まれて一緒に海図や整理をしている。

お安い御用だと思ったのは最初だけ。

その量はとてつもなく、一向に終わりが見えなかった。

「ごめんねリリィ。ちゃんと整理してたんだけど、どっかの“バカ”がひっくり返してね…」

はぁ…とため息をつきながら、冷たい視線でバカと言っている人に目を向けた。

「すいませんっス…」

目線の先にはフレッドが小さくなって同じく海図を整理していた。

「あー疲れた。ちょっと休憩しましょ。」

ロビンは固まった体をほぐすため、腕を上に伸ばしていた。

たしかに始めてから何時間も経っているため、あたしも少し休憩したい。

「そうだね」

「ほらバカ、飲み物もってきて!」

「うっス!!」

ロビンは顎で指示するとフレッドは素早く部屋から飛び出していった。

彼は今日一日バカと言われ続けるのだろう。

ちょっとかわいそうな気もするけど…。

まあ今の部屋の状況をみると仕方ないか。
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