海の乙女

あたしはソファーに腰かけ、一息ついた。

ずっと床に座って作業をしていたせいで体が少し痛い。

ロビンの方に目をやると窓枠に腰かけ外を眺めていた。

穏やかな風が吹くと、ロビンの髪もふわりとなびいた。

改めてロビンをみるとほんとに美人っていう言葉がぴったりだと思う。

中世的な顔立ちで顔は小さくて、まつ毛は長い。

背は高いし、スタイルも抜群だ。

同性としても惹かれてしまうものがある。

だからつい…

「…ロビンってほんとうにキレイだよねー」

なんて言葉がこぼれていちゃったりする。

「そんなことないわ。普通よ。」

「えっ?あれ?いまあたし声に出して…」

「バッチリね」

ロビンはクスクスと笑いながら答えた。

「それよりリリィのほうがキレイよ」

「あたし…?そんなことないよ!」

「あちゃ…無自覚さんか。」とぼそりとつぶやいたがあたしの耳には届いてこなかった。

「え…なに?」

「いいえ、なんでもないわ。」

…なんて言ったんだろう?
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