女好き彼氏



なんて

納得してる場合じゃない!!


俺は美夜から視線を外し、憎たらしい変態先生を睨めつけるようにして見る。



「美夜のこと呼び捨てで呼ばないでくれませんか?」

ちょっとドスのきいた声を出す。


「は?」



すると先生は俺が何を言っているのか理解出来ていないのか、不愉快な事を俺が言ったからなのかわからないけど、眉間にシワをよせて睨むように俺を見てきた。



「美夜は俺の彼女です。だから先生は美夜のこと呼び捨てで呼ばないでほしいんです」


俺は負けじとおもいっきり睨み返す。




フッ……


言い切った。


このちょっとヤンキーが入ってるヤバそうな先生に……言ってやった。



俺は心の中でガッツポーズを取って舞い上がっていた。



でも



すぐに俺のテンションは下がっていった。



だって……



この先生……



悪魔の笑みを浮かべて俺を見てたから――




俺の身体は固まって動かなくなってしまった。







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