女好き彼氏

あたしの泣き顔を見たツバメ様は満足そうにあたしの頬から手を離した。



「で？」



ツバメ様が冷たいようでちょっと心配そうな瞳をしてあたしを見てそう言った。


まぁ
あたしには少しの心配もしてない最低で冷たい瞳にしか見えなかったんだけど……



あたしはツバメ様の言葉に首を傾げる。



何が「で？」なの？



そんなあたしを見てツバメ様がそっぽを向いてさっきより大きな声を出してきた。



「お前は、あいつらに何をされたんだよっ！」



うわ……
怒ったかな？


あたしは亀のように首を引っ込めて囁くような声で応えた。