女好き彼氏
「先生……ちょっと出ていってもらいませんか?」
鋭く低い獣のような声。
あたしに言われたわけじゃないのに背筋がゾクッとした。
なのに、ツバメ様はニコニコ微笑んでて悠雅の声に動じていないみたいだった。
それどころか……
「なんで、俺が出てかなきゃなんないの?」
なんて笑顔で言っちゃうし……。
この人は一体何を考えているのやら……。
あたしはため息が出そうになったのをグッと飲み込んで二人の様子をジッと見た。
「なんでって……先生が邪魔だからですよ」
悠雅はイラッときたのかさっきの声よりもっと鋭くなった。