君には、絶対に…
「あ!おい!洋介!パスだ!パス!!」

将人が焦った表情で、俺に叫んでいるのは分かったけど、俺はそのままシュートを放った。

自分でも不思議だった…。

さっきのシュートと違って、今回は指先からボールが離れた瞬間、シュートが入るとしか思えなかった。

なぜか、入る確信があったんだ。

だから、俺はボールの行方を満足に見ぬまま、ギャラリーに向かって、右腕を高々と振り上げた。

「リバウ―――」

『スパンッ!!』

俺の放ったシュートが気持ち良くネットを揺らしたことは、ネットを揺らす音と歓声で分かった。

『ブーーー!!』

残り時間12秒の時点で、47対42と大きくリードしたうちのチームは、そのまま得点されることなく、試合終了のブザーが鳴り響いた。

「試合終了!!47対42!!最後の最後に逆転し、チーム“May”が2連覇を飾りました!!」

試合のブザー、アナウンス、歓声…。

どれも去年聞いたもの以上に気持ちが良くて、去年以上の優越感と達成感を静かに感じていた。

それと共に、じわじわと、右足のふくらはぎの痛みがぶり返してきた…。

「おっしゃー!!優勝!!」

そんな状態だとは知らず、睦と将人が飛び掛ってきた。

痛みに耐えながらも、目標としていた2連覇を達成出来たという喜びを、3人で分かち合った。

それから、俺達は今日最後の荷物の片付けをして、1度体育館を出た。

将人は手続きがあるからといって、受付の方に行ったから、俺と睦はロビーの近くにあるソファーに腰をかけた。
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