元気あげます!
「水口ひかるさん、合格です。明日から、三崎学院高校の特別クラスに午前中通学してもらいまして、午後から、メイド修行ということで、礼儀作法の講習をこちらで私も立ち会いますので、やっていきましょう。」
「あ、あ、ありがとうございますぅ!」
「いえいえ。あ、わたくしのことは生活室長とか高田室長と呼んでください。
そして、こちらの専務は学校では千裕先生もしくは学院長先生。
屋敷の方では千裕様とお呼びするように。
三崎のぼっちゃまは千裕様のほかに3名おられますが、それは追ってお教えすることとして、今日はこれから、部屋の説明を受けたあとで、食堂にて夕飯、そして、その後入浴していただいたら、早くお休みください。
研修は明日からみっちりと始めますので、がんばってついてきてください。」
「はいっ!」
そして、ひかるはしばらく、部屋を案内する人が来るまで、そのまま待たされていた。
コンコン・・・
「はい、どうぞ。」
「さ、行くぞ。ついてこい・・・。」
「へっ???誰このぶっきらぼうな人?
この人も三崎一族の人かしら?でも・・・なんか・・・あの、失礼だったらすみません。
あなたは使用人の方ですか?それとも三崎様の?」
「・・・・・あのな・・・おまえには記憶装置ってものが頭に備わってないのか?
ついさっき、バカ丁寧な挨拶まで交わした相手をもう忘れるとはいい度胸だな。」
「えっ・・・ついさっき挨拶って・・・!!!!ちっ・・・ち・・ちひろ様?
うそっ。だって、スーツにメガネは?なんで、そんなカジュアルな・・・かなりおしゃれではあるけど素足にサンダル履きにいい感じに使い古されてるジーンズって。」
「自分家の中でずっとお堅いスーツでいる方がどうかしてるだろ!
これから、どこへ行くって高田が説明してた?」
「お部屋です。」
「ああ、生活スペースだからな。おまえと俺の部屋も含まれてる。」
「そうなんですか・・・私と千裕様の・・・?????へっ?」