ライラックの咲く頃

誰もいない家に帰ってきた。

“いない”というのは本当にそのまま“いない”ってわけで私は一人暮らしだ。

アパートの一角、202号室。

軽く「一人暮らししたい」とてきとうに言ったら、親も親でてきとうに「いいよ」と言ったので、まぁ、そんなわけだ。

年頃の女のこを一人暮らしさせるのは普通の親だったら絶対させないのに。
私の親は異常だ。
なんか、こう、上手く説明できないけど、とにかく変なんだ。

時々、親が変だから私がひねくれたのかも。と思う時があったけれど、親は選べないわけで考えてもどうしょうもないことだから考えるのを止めた。

テレビをつけてドラマの再放送を見る。

ただ、無心に。

なんか私って病気かも。と思ったけど、そうゆうのも考えてもどうしょうもないことだから考えるのを止めた。



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