ライラックの咲く頃

5分ぐらいだろうか。
少し経って由香が玄関の戸を開けた。
由香はえくぼを見せて笑いながら言った。

「ミントくん、悪い奴じゃないよ。多分だけど。」

「うん。」

「今日歓迎パーティーでもする?」

由香の屈託のない笑顔はいつも私を安心させた。

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