本当に愛おしい君の唇
第19章
     19
 治登と直美がベッド上で声を上げながら、交わり続ける。


 やがて治登が達した。


 わずかに声を漏らすと同時に、上がっていた息がゆっくりと収まっていく。 


 彼女が、


「お水飲みたいわ」

 
 と言ってきたので、治登が頷き、裸のまま隣の部屋にある冷蔵庫まで歩いていく。


 中を覗き込み、ミネラルウオーターの入ったペットボトルを取り出した。


 手に取って、ベッド上にいる直美に手渡す。


「飲むんだろ?」


「ええ」


「喉相当渇いてるんだな?」


「うん。性交で体の中の水分が全部出ちゃったから」

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