【短】この猫知りませんか?
貴方の尻尾に触れさせて
あの会話から一ヶ月ぐらいが経った。
私は変わらず特に『友達』というものも作ることもなく、
ちんぷんかんぷんな授業も一応ちゃんと受け、
休み時間になれば必ず屋上へ走ってく。
でも、いつもそこに居るヒトとはあの日以来何もしゃべっていない。
多分、私が話しかけたらそれなりには返事してくれるだろうけど、私から話しかけることすらしなくなった。
けれど、私はどんなにそのヒトと距離をつくっても、絶対そのヒトの真横に位置した。