【短】この猫知りませんか?
貴方の尻尾に触れさせて




あの会話から一ヶ月ぐらいが経った。



私は変わらず特に『友達』というものも作ることもなく、


ちんぷんかんぷんな授業も一応ちゃんと受け、



休み時間になれば必ず屋上へ走ってく。





でも、いつもそこに居るヒトとはあの日以来何もしゃべっていない。



多分、私が話しかけたらそれなりには返事してくれるだろうけど、私から話しかけることすらしなくなった。




けれど、私はどんなにそのヒトと距離をつくっても、絶対そのヒトの真横に位置した。





< 16 / 58 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop