【短】この猫知りませんか?
バタンっ。
「・・・・やっぱ、いた」
ただでさえ猫背な背を丸め、しゃがんで煙草を吸ってた。
「・・・やっぱ、来た」
「あのっ!聞きたいことたくさんあるんです」
「俺のことなんか、知っても面白くないよ。調べんなら校長とかにしときなよ。絶対、カツラだから。」
「お名前はなんですか?」
「・・・・」
やっぱり無視した。
「教えっ「北嶋空」
「・・・きたじたくう?」
「変な名前だよね」
「『くう』って、空って書くんですか?」
「うん」
「いいなぁ!私なんか、桃子ですよ?古臭って感じです」
「・・・もういいかな?」
「・・・え?」