死んだ魚

3

チャイムを鳴らし、しばらくすると、中から人ガ出てきた。

仕事でお付き合いをさせて頂いてて、お世話になっていたので手を合わせに来たと伝えた。

お姉さんらしき、おうちの方は中に招き入れてくれた。

仏間に通されると、そこには眩しい程のあの子の笑顔がいくつもあり、それがよりいっそう寂しさを増幅させた。

手を合わせ自分が、どれだけあなたとすれ違うを楽しいみにして、恋心を抱いていた。
そして、その何気ない一瞬が自分自身の生きている喜びでもあった。

あなたに会えて、すごく嬉しかった。こうやって気持ちを伝えれた事がまた嬉しいと思った。
「大好きです」


賢二が振り返って二人に軽く会釈して立ち上がろうとした時、お姉さんらしき人が声を掛けてきた。
「間違ってたらスイマセン、お仕事は配達のお仕事ですか?」

「えっ!?あっはいそうです」

それを聞くとお姉さんの顔は少し明るくなって話始めた。


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