君、監禁。
気づくのが遅すぎたね。


僕は涙を拭いて精一杯彼女に微笑んだ。

「僕がヒロだよ」

彼女は一瞬止まって、僕をまじまじと見つめる。

「ほん、とう?」


「本当だ」


「ひ…ろぉ…!!」


彼女は
微笑んだ。


あの花咲いたような優しい笑顔で。


もうヒロでいい。

君が笑ってくれるのなら。

僕はヒロになる。
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