猫になった僕
「ほんとのちいちゃんが昼寝を始めたから今度は、茶色の猫のちいちゃんが起きたの?。」

「正解!ヒロくん冴えてるね。ほんとが起きてる時は、猫が寝て、猫が起きてる時は、ほんとが寝てるんだよ。」

「やっぱり逆さまなんだね。」

僕は逆さま大好き!

僕がまだ小さかった頃、家族みんなでお散歩に行った
公園。
公園に行くとパパは決まって僕を肩車して、

それから僕を逆さまにしてグルグルする。

パパの太い腕が僕をガッチリと抱えて、僕は逆さまに

なってグルグル回る。

 逆さまのブランコ
 逆さまの滑り台
 逆さまの噴水
逆さまの青い空
 逆さまのママ
 逆さまのお姉ちゃん

 逆さまの風景がグルグル回る。
 
いつも来ている同じ公園が、全然違った景色に見える。

いつもと同じ公園が、全然別の場所に見える。

僕はいつか、逆さまのピラミッドを見てみたいなぁなんて、 グルグル逆さまになりながら考えていたんだ。

逆さまになると、違ったものが見えてくる。

逆さまになると、新しい何かが見えてくる。

逆さまになると、きっといつも見えない何かが見える

んだって思うんだ。

僕は逆さまが大好き。
 
ふんわりと伸びをしながらあくびをする茶色猫のちいちゃん。

僕はゆっくりと、茶色猫のちいちゃんに近づいた。


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