LASTLOVE
奈緒が答えた。

「…そっか…」

あたし達は黙ってランチを済ませると、一端もとのカップルに戻り、話し合いをすることになった。

あたしは、何を話せばいいかわからなかった…。

手を繋いでいつもの浜辺に行くと、政樹がすぐにあたしを抱き寄せて来た。

「さっきの返事通りでいいんだよな?」

あたしは俯いたまま答えなかった。

「夢?」

「…美月さんと…」

「美月?」

「美月さんと本当は何かあったんじゃない?」

あたしは政樹を睨むように見つめた。

「は?」

「とぼけないでよ!」

あたしは胸元を指差した。
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