生きて。笑いたい。




けど、次の日に隣の男の子は居なくなってた








僕は、食事を運んできた看護師さんに聞いた







「隣の子どこにいったの?」って








そしたら、





「あの子は、長い眠りについたのよ」









そう言われた






「ずっ~と?」



「ずっ~とよ。」





「起きてこないの?」




「そうよ」




起きてこない眠りなんて、あるのかな?





子供だった俺は、それが疑問だった





あの子に何があったのかとか。全く理解してなかった








「もう、ここに戻って来ないの?」




「えぇ。……もう、ここには来ないのよ、…………永遠に。」






『ふーん』






俺のその一言で、その話は終わった




俺はちょっと寂しかったけど、別に気にならなかった。




…………そこまでの記憶は、クッキリと頭に残ってる




「……………………」




――子供の頃の記憶力って、凄いものでさ。





色や音や言葉を、今でもしっかりと覚えてるんだ






俺はずっと、その記憶だけは忘れたりしなかった



あの音だけは、忘れられなかった






『ピッピッピッピッ…………』




看護師さんに教えてもらった、『命の音』






そして、あれから成長して初めて知った


その命の音が変わった時に、命が終わってしまうということを




『ピッーーーー………』





『あの音は命が終わった音なのか』





そう知った時、



『自分の命の音もあんな感じ?』



俺の中では、


ーあの音が鳴ったら命が終わるー


そんなレッテルが貼られていった



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