飛べない鳥
~第三章・前進~
《今日俺学校休む!ごめんな》


朝、響からこうメールが届いていた。


『は…?』


飲んでいたレモンティーのグラスが口元から下がっていく。


俺は響にメールを返す。


《何で?》


響からの返事はすぐに来た。



《まだ元カノと話が終わってないから…》



いつまで話してんだよ?

もしかしてまた付き合いだしたとか?


こう考えるのも無理もない。


昔から響は付き合ったり別れたりの繰り返しだから。


俺は響に返事は返さず、
レモンティーを最後まで飲み干し、ベランダへと出て、洗濯物を干した。



朝の太陽は眩しい。


目を細くしながら、洗濯物を干す。



『俺どうすればいいんだよ?』



響がいないと俺は一人になってしまう。


洗濯物の洗剤の匂いが、
俺を優しく包み、イライラを落ち着かせてくれた。
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