飛べない鳥
『ママ…ママ…』
周りには母親の姿がない。
見えるのは雪景色。
『遥斗…何か見付かった?』
後ろから俺を呼ぶ声が聞こえた。
俺は勢いよく振り向く。
『ママ…』
そこには母親がいた。
母親の姿を見たらホッとした。
『ママいなくなったのかと思った。良かった~』
俺は母親に精一杯の笑顔を見せた。
本当はすごく悲しかった。
でも俺は無理矢理笑顔を見せた。
『ねぇ遥斗?約束しようか?』
母親が小指を立てて、
俺の目の前に差し出した。
『やくそく?』
『そう、約束。
遥斗、必ず迎えにくるから、いいこにしててね?お願いね?』
『…うん?いいこにするよ??』
訳も分からず返事をし、
自分の小指を母親の小指に絡ませた。
『ゆびきりだね!』
『そうね?さぁ、遥斗?
行ってらっしゃい?』
俺は小指を離し、再びドアの方へと走っていった。
これが…母親の最後の笑顔だった──……
周りには母親の姿がない。
見えるのは雪景色。
『遥斗…何か見付かった?』
後ろから俺を呼ぶ声が聞こえた。
俺は勢いよく振り向く。
『ママ…』
そこには母親がいた。
母親の姿を見たらホッとした。
『ママいなくなったのかと思った。良かった~』
俺は母親に精一杯の笑顔を見せた。
本当はすごく悲しかった。
でも俺は無理矢理笑顔を見せた。
『ねぇ遥斗?約束しようか?』
母親が小指を立てて、
俺の目の前に差し出した。
『やくそく?』
『そう、約束。
遥斗、必ず迎えにくるから、いいこにしててね?お願いね?』
『…うん?いいこにするよ??』
訳も分からず返事をし、
自分の小指を母親の小指に絡ませた。
『ゆびきりだね!』
『そうね?さぁ、遥斗?
行ってらっしゃい?』
俺は小指を離し、再びドアの方へと走っていった。
これが…母親の最後の笑顔だった──……