華の咲く場所

熱を出していたこともあって、私は紅藤様が運ばれていった後、意識を失っていたらしい。

それから意識を取り戻したのは、5時間が経過した頃だった。

「朱蘭様、目が覚められましたか!」

目を開けると、私をのぞきこんでくる召使いたちの顔がたくさん見えた。

そんな召使いの話を少しも聞かずに聞いた。

「紅藤様、は・・・?どこ・・・?」

私の問いに、私の寝台の周りに集まっていた召使いたちが不安そうに顔を見合わせた。

「お館様は・・・付き添いのものの連絡によりますと、つい今しがた、手術が終わったそうなのですが・・・なにぶん、血を多く流しすぎたらしく、いまだ意識が戻っていない状況らしいのです。」

がん、と硬いもので頭を殴られたような衝撃がきた―――紅藤様が私がしたことでそんなにも苦しんでいるのに、私はただ気絶していただけなのか!

「つれてって・・・紅藤様のところへ・・・おねがい・・・!」

召使いたちも、それが一番いいと思ってくれたらしく、私は難なく紅藤様のもとに行くことができたのだった。




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