【短編】今夜、きみと最後のキスを
純くんが亡くなったと彼に知らされた時、あたしはたまたま一緒にいた。


仲がよかったことも知っていたから、取り乱したりするんじゃないかと思ってたけど、彼は涙を見せなかった。



ただ一言“一人になりたい”と言って、ふらっとどこかへ行ってしまった。


もしかしたら……ってよくない想像も浮かんだけど、彼を追いかけることはできなかった。



──彼の背中が、それを拒否しているように見えたから。





“人は死んだら星になる”


子供だましかもしれないけど、あたしはそう信じたい。

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