Ghost Lovers
人じゃないけど、本当に腹が立つ。
この勝ち誇ったような笑みを今すぐ潰してやりたい。
「俺は、ずっとここで一人で住んでいた。」
「今も…だ。」
――一人で…?
一瞬、陰ったように見えた悪魔の表情は見間違い?
今見ても、相変わらず彼は意地悪く微笑んでいた。
「お前、名は?」
こうなったら、とことんここを改良して
妖怪たちが住めない屋敷にしてやる。
そもそも、私はそのために来たんだ。
――ここに住むために、来たんだ。
こんな悪魔や妖怪なんかに譲ってたまるか!
私はキッと悪魔を睨んで、笑った。
「八倉、小町。」