愚者
「確かに時雨の雰囲気には一般人的の臭いはせんな。やけど、そんな男が、絡まれとる時に無抵抗ってのもヘンな話やな」
「その辺りは和さんも何と無く分かると思うけれど、逃亡生活ってのは以外に難しくてね。目立つ行動は出来無いんだよ。だから極力穏便に済む様に立ち回る必要があるんだ」
「なるほどな。それで、襲撃ってのはどうなったんや?」
「上手く行った。いや、失敗をしたと云う方が正しいのかな。売上金を襲った切欠と云うか、事件を起すちょっと前に両親が交通事故で死んでいてね。両親が死んでから、平和な毎日の大切さを始めて知ったのさ。どれだけ荒れた生活をしても帰る家がある。だから好き勝手な事が出来たのさ。今考えると飛んだ勘違いだと思うよ。だけどその当時、私は世の中の全てが面白く無かったんだ。両親の苦言も何もかもがね」
「若さから来る過ちやな」
「その通りだよ。その上で、両親が死んだ時には本当に呆然と成ったんだ。どう云ったら良いのかな……この世の仕組みと云うか、両親がお膳立てした生活に甘え乍、本当に好き勝手な事をしていた自分を振り返った時には唖然としたよ。自分の馬鹿さ加減にもね」
「その辺りは和さんも何と無く分かると思うけれど、逃亡生活ってのは以外に難しくてね。目立つ行動は出来無いんだよ。だから極力穏便に済む様に立ち回る必要があるんだ」
「なるほどな。それで、襲撃ってのはどうなったんや?」
「上手く行った。いや、失敗をしたと云う方が正しいのかな。売上金を襲った切欠と云うか、事件を起すちょっと前に両親が交通事故で死んでいてね。両親が死んでから、平和な毎日の大切さを始めて知ったのさ。どれだけ荒れた生活をしても帰る家がある。だから好き勝手な事が出来たのさ。今考えると飛んだ勘違いだと思うよ。だけどその当時、私は世の中の全てが面白く無かったんだ。両親の苦言も何もかもがね」
「若さから来る過ちやな」
「その通りだよ。その上で、両親が死んだ時には本当に呆然と成ったんだ。どう云ったら良いのかな……この世の仕組みと云うか、両親がお膳立てした生活に甘え乍、本当に好き勝手な事をしていた自分を振り返った時には唖然としたよ。自分の馬鹿さ加減にもね」