空色パレット
ていうか、そんなに帰ってこないんだから別にいいじゃんってなるのかもしれない。


でも、突然帰ってくるかもしれないから、飾っておかないと口うるさく言われる。


「これ、何?」


「あー…エジプトのお守りとか。何か怪しいんですけどね」


小さな瓶に、砂が半分入っているだけ。

綺麗だけど、何のお守りなのか気になる。


「お前ん家、おもしろいな」


「あのね…」


「お邪魔しまーす」


「はいはい」


本当にお邪魔だよ。

リビングに笹河を押し込んで、コーヒーの用意をした。


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