~親友という名の絆~
ふと見下ろした水瓶の水面に自分の顔が映っていた。


短い灰色の髪

死んだ父親もこんな色だったらしい。


それから、金色に光る瞳

これも父親譲りの色


肌の色が他の村人達と同じなだけ。

パッと見では異国人と思われても仕方ないだろう。


だからこそ、他の村人達の中には自分と翔の間に薄い壁を作り、彼との接触を拒む者も居る。





だから自分を友だちだと言ってくれる人なんて今まで居なかった。



涼がくれた『友だち』という言葉

何処かくすぐったくて、嬉しくさせる。






何時も、仏頂面の翔の口元が微かに綻んだ。





< 184 / 232 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop