~親友という名の絆~

祈 り

村の西に建つ神社

けして大きいとは言えないほどの大きさの鳥居と社殿





鳥居を潜った時、ちょうど社殿から淡い青の衣を纏った人物と涼と同じ巫女服の女性が出て来た。


「只今、戻りました。お義兄さん、理恵姉さん。」

「お帰りなさい、涼。」


2人に向かって軽く頭を下げると、爽やかな笑顔を浮かべそう返してくれた。


「で、翔くんはどうだった?」

「へ?」

「行ってたんでしょ?翔くんのトコ。」


気の抜けた声を出すと理恵はクスクスと笑い声を交えてそう返した。


「……何で分かったの…?」


「私も涼みたいに鋭い勘みたいなの持ってるのよ。
ま、涼は何時も何か感じ取ったら翔くんの所に行ってたし。」

「……」

「まぁ、悪いことしてるって訳じゃないんだから。」

「う…うん……」

切れのない返事をした。


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