~親友という名の絆~
何時もと違う妹の反応

「ねぇ、翔くんと何かあったの?」

「いや…その……」
(あったと言えば、あった。
て言うか、友だちとも思われてなかったし、助太刀も拒否されたし…
何というか…何というか……)

カタンと音を立てて社殿の軒先に水桶を置き、小さなため息を漏らした。

「あったみたいね。まぁ、何時でも相談にのるから、遠慮無く言って頂戴ね。」


優しく笑う顔の姉

「うん。」


「そうだ涼ちゃん、お父義さんに水持ってってくれる?」

「あっ、はい!」

義兄を見上げそう答えると涼は、水桶を持ち社殿の裏手にある住居部へ向かった。
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