秘密の授業〜あたしの青春〜



「愛川さんのこと、みんな嫌ってるよ?特に、山崎先生が好きな子たちは」

「はあ?」

「ムカつくの!!!!あんたさえいなければ……山崎先生は……私にも構ってくれるのに……っ」


構ってくれる、って……。

そんな、あたしだってしょっちゅう構ってもらってるわけじゃないし……。
8割くらいは流されてるしさあ……。


「そんなの知らないから!あーあ……教科書どうすんの……」


西原さんの手にある教科書を見る限り、表紙しか破けていない。

なんとか使えそう……。


「教科書なんかどうでもいいでしょ!?山崎先生に話しかけるの、やめてよ!」

「無理。だってあたしは先生が好きなんだから、話しかけるのが当然でしょ」


あ……!
あの試験管もこいつの仕業か!!!

まさか西原さんも先生を好きだったとは……。


「試験管を割ったら怒られると思ったのに……っ」
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