秘密の授業〜あたしの青春〜
「だ、だって……ええ?」
「今から住所、言うから……な?えーと――……」
先生から聞いた住所を必死に頭に入れて、あたしは道に迷いながらも、先生の家らしき場所に着くことができた。
……なんであたしが……。
そんな気持ちで、あとは嬉しさと疑問が半分半分。
それにしても……ボロいアパート……。
『山崎』
その表札を何度も確認して、あたしは押しても鳴らなそうなチャイムを押した。
「どーぞ……ゴホッ」
中から、電話のときよりも明らかに具合の悪そうな声が聞こえてきた。
ドアを開けてみれば、そこには散らかりまくった……じゃなくて!!
山崎ワールドが広がっていた。
「先生……?大丈夫?」
服や雑誌、いろいろなものを掻き分けて奥に進んでいくと、ついに見つけた、シングルベッドに横たわる先生の姿。