涙雨
雨と雫
もし今この言葉が あなたに届いてるなら
わたしに何か合図や返事をしてほしい

遠くの空の上で あなたが泣いているから
わたしにしか見えない雨が降ってくる

鮮やかな記憶は傷を作り
目を閉じていてもあふれてくる
つらくなって
瞳をあけた
あなたはいない

嘆く嘆く部屋の隅
あなたの写真は燃やします
跡かたのない残骸が
灰になってとんでゆく

親切な神様が あなたを返すと言えば
どんな交換条件をのんでもいい

1つしかない後ろの影は
あなたのおもかげを今でもまだ
忘れていない
探してる
求めている

弱く弱く呟いた
あなたの返事はないけれど
やまぬ雨が示すのは
同じ心〝さみしさ〟

嘆く嘆く部屋の隅
あなたは何もこたえない
跡かたのない残骸は
雨に吹かれ消えてゆく

止まぬ止まぬ雨が今
わたしの心洗浄する
清く清くその意味を
考えまた泣く

止んでゆく その雨は今 わたしにそっと微笑んだ
あなたは泣いて なんていない 泣いていたのはわたしなの

もし今この言葉が あなたに届いてるなら
どうか そちらの世界(くに)で微笑んで

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